リラクゼーションセラピストと明確に違う点を1つ挙げるとしたら「資格の有無」です。リラクゼーションセラピストは、求人を出しているサロンに応募して、研修を受け認められれば、もうお客様に施術をすることが可能です。つまり、資格はなにも必要ありません。しかしマッサージ師は『あん摩マッサージ指圧師』という国家資格を持っている人しか名乗れない職業なんです。資格の他にも、リラクゼーションセラピストとマッサージ師は施術の目的が違います。リラクゼーションセラピストは、お客様に癒しを提供することを目的としているのに対してマッサージ師は患者様の身体の不調を治療することを目的としています。
【マッサージ師になるには】
前述したとおり、マッサージ師と名乗るにはあん摩マッサージ指圧師の資格を取得するため国家試験を受け、合格しなければなりません。しかし、あん摩マッサージ指圧師の国家資格を受けるには、マッサージ指圧師の養成課程のある大学または専門学校で最低3年間は学ばなければなりません。専門学校の数は少なく、全国に20校ほど。通信制の学校はないため、まずは3年間専門学校に通学して受験資格を得なければなりません。
国家試験の難易度
平成28年度のあん摩マッサージ指圧師試験受験者数は1,601人、そのうち合格者数は1,354人で、合格率は84.6%です。平成29年度の受験者数は1,584人、合格者は1,315人で合格率は83%になっています。25年度~29年度の合格率は毎年80%を超えています。ここ10年間を見ても、合格率が80%を切っている年はありませんでした。そのため、超難関国家試験というほどのものではないという事が分かります。3年間きちんと勉強をして、試験の対策もきちんとしていれば問題ないと言える合格率だと思います。しかし試験は年に一度。万が一落ちてしまったら、また1年間待つしかありません。
就業先は?
マッサージ師はリラクゼーションセラピストと違って治療行為が施せるため、治療院や、病院の整形外科、理学療法科などで勤務することが出来ます。また、もちろんリラクゼーションセラピストの働くようなサロンに勤めている人もいます。国家資格を持っているとなると、採用の時点で優遇されることもあります。また、お客様も「せっかく施術してもらうなら資格を持っている人が良い」と思う方が多いので、有資格者の少ないサロンで働けば、指名が取りやすいという利点もあります。